自由診療で製作する義歯について
目次
当院では、保険診療の義歯に加えて、見た目や装着感、設計などにご希望がある場合には、自由診療で義歯を製作しています。
主に、外から見える金属のバネをなくしたノンクラスプデンチャーと、義歯の一部を金属で製作する金属床義歯があります。
ノンクラスプデンチャー
ノンクラスプデンチャーは、外から見えるバネの部分に金属を使わない義歯です。
一般には「金属のバネが見えにくい、目立たない入れ歯」として知られています。
金属のバネの代わりに、しなやかさのある樹脂を歯の周囲に沿わせ、その弾力を利用して義歯を支えます。
見た目を補うために利用することもできます
ノンクラスプデンチャーの利点は、単に金属のバネが見えないことだけではありません。
歯周病などによって歯ぐきが下がると、歯の根元が長く見えたり、歯と歯の間に隙間ができたりすることがあります。
ノンクラスプデンチャーでは、こうした部分を歯ぐきに近い色の樹脂で覆う設計も可能です。そのため、失った歯を補うだけでなく、残っている歯の根元や歯と歯の間の見た目を改善できる場合があります。
製作前には、バネとなる樹脂がどこまで歯を覆うのか、その結果どのような見た目になるのかを確認します。
見えない部分には金属を使用することがあります
金属をまったく使用せずに製作することも可能です。
ただし、義歯を薄くして装着感を良くしたり、十分な強度を持たせたりするため、外から目立たない内側の部分には金属を併用することをお勧めする場合があります。
調整や修理には限界があります
ノンクラスプデンチャーに使用する樹脂は、金属のバネと比べて調整や修理が難しいという特徴があります。
使用しているうちに表面にざらつきなどの変化が生じたり、歯にかかる部分が劣化したりすることもあります。
そのため、状態によって異なりますが、3〜5年程度を作り替えについて検討する一つの目安としています。
また、製造工程上、小さな義歯でも使用する材料を大きく減らすことができません。そのため、歯を1本だけ補うような小さな義歯では、費用が割高に感じられることがあります。
金属床義歯
金属床義歯は、義歯の主要な部分を金属で製作する義歯です。
特に総入れ歯では、舌に触れる部分などを薄く仕上げることができます。また、樹脂と比較して熱が伝わりやすいため、食べ物や飲み物の温度を感じやすく、異物感を少なくできることが大きな利点です。
多くの歯を失った場合の部分入れ歯にも使用できます。
部分入れ歯では設計の自由度が高くなります
部分入れ歯では金属のバネを使用しますが、保険診療の義歯と比較して、使用する金属や設計の選択肢が広がります。
複数の歯を利用して義歯を支えるなど、状態に合わせてバネの形や配置を工夫することで、義歯の安定性を高められる場合があります。
また、使用する金属によっては、しなやかさを生かしたバネを製作することもできます。
修理しながら長く使用できる場合があります
金属のバネは、状態に応じて繰り返し調整することができます。
破損した場合にも、その部分だけを修理したり交換したりできることが多く、調整や修理を重ねながら長期間使用できることが金属床義歯の利点の一つです。
義歯はお口の状態の変化に合わせて調整が必要になるため、製作時の状態のまま使用できる期間としては3〜5年程度を一つの目安としています。
一方、必要な修理や調整を行うことで、10年以上安定して使用されている方もいらっしゃいます。
義歯の調整・管理・修理について
自由診療で製作した義歯も、使用しているうちに歯ぐきや残っている歯の状態が変化するため、定期的な確認と調整が必要です。
日常的な診察や義歯の状態確認については、そのときのお口の状態や診療内容に応じて対応します。
一方、バネや人工歯などの部品の補修・交換、義歯そのものの修理が必要となった場合には、自由診療での対応となることがあります。
修理の方法や費用は義歯の種類、破損した場所、使用年数などによって異なりますので、その都度状態を確認したうえでご説明します。
